2021年版!人気の振袖デザイン
成人式では二十歳の女性が美しい振袖に袖を通し、街中華やかな雰囲気にしてくれます。振袖は一見するとデザインや柄、色目に大差ないように感じるかもしれません。しかし洋服と同じように毎年のようにトレンドがあるのです。せっかくなら流行の人気のおしゃれな着物に袖を通し、忘れられない一生の思い出にしたいものですね。
洋服と同じようにトレンドカラーが存在する
洋服のトレンドは、ファッションショーやトレンドカラーの発表を受けて、世界のオピニオンリーダーにキャッチされアパレルショップやブランド、セレブや富裕層を経て一般庶民に滴下し、世界的な大流行になっていきます。これと同様に、着物や振袖も一年以上も前から展示会やファッションショーなどにデザインや柄、トレンドカラーが披露され、翌年のトレンドが決まっていきます。
2021年の振袖のトレンドカラーは緑やグリーン系となっています。グリーンと一言にいっても、その色調は実に多種多様で選ぶのに迷ってしまうほどです。
日本の着物の染色技術は非常に高く、グリーンといっても夏の森林のような新緑色、黄みがかった日本古来の緑であるうぐいす色や黄緑色、白みがかったパステルグリーンやパールグリーン、光沢感やラメ感の強い緑色、グリーンティーを想起させる抹茶グリーン、マリンブルーとエメラルドをミックスしたようなラグーンブルーグリーンなどじつにさまざまあります。グリーンカラーは周囲に落ち着きや安静といった感覚をもたらす力があるので、大人っぽさを演出するのに向いています。
流行している柄とはどんなものか
着物は色だけで構成されるものではなく、そこにプリントされたり、描かれたり刺しゅうされる柄や文様も非常に重要です。同じグリーンカラーの着物であっても、そこに繰り広げられる文様や柄で雰囲気は大きく変わってきます。2021年のトレンドは着物の色目の面積が大きく、色目が前面にでた振袖よりも、そこに大きく柄が施されている大柄がトレンドになっています。
柄が目立つデザインでは、地色となるグリーンが強く前面に主張されず、むしろ柄を引き立てるための名脇役に徹することになります。柄は菊、椿、桜、扇といったモチーフがデザインされることが多く、大きな柄が人気です。グリーンと大きな柄が大変メリハリがあり、はっと目を引く振袖が2021年のトレンドということができるでしょう。
しかしトレンドの柄ばかりではなく、グリーンの色目に市松模様、松竹梅、御所車、絞り模様、ストライプといった昔ながらの文様が施された着物も数多くあります。こうした昔ながらの文様は、逆に現代の若い女性にとっては新鮮に映り、ヴィンテージ模様としてもてはやされる傾向にあります。
あえて自分の母親や祖母の着物を借りて、そこに新たにあつらえたり、レンタルしたりした現代ものの帯をあわせてコーディネートするのも、懐古主義的なレトロモダンでおしゃれといえるかもしれません。
トレンドを追うだけでなく個性との調和を考えて
色はグリーン系で大柄の梅や椿といった古典柄がトレンドとわかったとしても、そのトレンドばかりを追って自分の個性やスタイルを無視するのはよくありません。必ず振袖を胸元に持ってきたときの雰囲気、袖を実際に通してみたときの顔映り、体形やシルエットとの調和、振袖の柄が綺麗に出ているかなどを確認して、選ぶことが大事です。
また自分という個性が生きているか、振袖によって没個性になってはいないかもしっかり見極める必要があります。グリーンカラーと相反する赤やピンク、黄色、紫といったカラーの方が顔の血色がよく見え、ぱっと華やかに演出できる人もいます。また小柄で身長が低い人は、柄が出る面積が小さくなっており、大柄では文様が綺麗に出ないケースもあります。身長が低い人は、大柄ではなく小柄の着物を選ぶ方が柄や文様も綺麗に映え、身長が低いコンプレックスなどをカバーすることもできます。
2021年度振袖のトレンドカラーはグリーン系で、文様は古典柄の大柄といわれています。グリーンカラーと大柄でメリハリのある、素敵で華やかな振り袖姿を演出できるでしょう。しかしながらどんな女性もトレンドがマッチするとは限りません。かえってトレンドを追うばかりに没個性になり、台無しになってしまうこともあります。自分の個性を大切に、顔うつりなど実際に試着してみて確認し、悔いのない人生最高の振袖を見つけ、素晴らしい成人式を迎えたいものです。